Work-新築がいい?中古がいい?その2

こんにちは、Life&Workの石川です。

今回のお話は、新築がいいか中古がいいかの第2弾です。

先日またその問題に直面しまして。

 

その前に、最近見せていただいた先輩の作品の感想を少し。

いつもお世話になっているMさん設計の美容院です。

IMG_9566 (2).JPG

私はMさんの作品が大好きなのですが、どこが素敵かと言いますと、

まずは男性の設計とは思えない細部の可愛らしさ。

そしてこだわりと割り切りの心地よいバランス。

建築というのはなかなか難しいもので。作る方もそれはそれは真剣な思いでつくっているので、時には設計者のエゴ?と言われそうな場面も出てくるわけです。

もちろん、設計者としてはそうする方が良いという思いがあるわけですが、そのことでお金が余計にかかってしまったり、お施主さんと意見が食い違ったりすることもあるわけで。

どこまでをこだわり、どこから経済的に割り切ってすすめるかというのもそれぞれの設計者の個性だと思います。

昔、大学を卒業して事務所に勤めはじめの頃、勤め先の所長に言われたことを思い出します。

私が考えたプランを所長に提案していた時のことです。

私がその説明の中で、「こうしたいと思ったんです」という言い方をしました。

するとすかさずこう言われました。

「あなたがしたいことを提案するんじゃない。こうした方がいいと思うことを提案しなさい。」

それ以来、折に触れて自問するようになりました。

今このこだわりはどちらなのか?

「こうしたい」と思っているだけなのか。

「こうする方がいい」と言えるのか。

作り手としての思いが強くなればなるほど、自分でも分からなくなる時があります。

そんな肩に力が入った時に、Mさんの建物をみるとなんだか安心するのです。

IMG_9551 (2).JPG

 

前置きはこのくらいで。

本題に入りたいと思います。

最近出くわした、新築がいいか、中古がいいかという問題について。

少し前に、幼稚園の設計についてのご相談をいただきました。


物件を決めかねているということでしたので、私たちは早速、お施主さんと候補の物件を2つ見に行ったわけです。

ひとつは、新築マンションの一階のテナントスペース。

もうひとつは、築30年ほどの中古の2階建て住宅(みたいなつくり)。

市の認可と補助金の申請のスケジュールがあるため時間もないという状況の中で、明らかにテナントの物件の方が有利でした。

しかし、お施主さんには、

子供たちのことを思うと2階建ての物件の方でいきたい

という強い思いがありました。

とはいえ、内容を見ただけで、2階建ての方はかなりハードルが高い。。。

が、可能性を見つけるべく、私たちは実際にどんな問題があるのか、そしてそれを一つ一つ解決する方法を調べていきました。

今回は保育園への改築という事で、

①既存の建物が使えるようにする

②新規の用途(特殊な用途)に必要な条件をクリアする

というのが大きな課題です。

①がクリア出来なければ、②に進む事は出来ません。

ですが、今回の物件は、築30年。

建物を建てる時の許可(確認申請)は申請しているようでしたが、建物が完成した後の検査(完了検査)が行われていないものでした。

こういう建物は、昔はよくあるのですが、改築できるように整備するのに手間とお金がかかる場合があります。

完成した後の検査を受けていないという事は、正しく施行されてない可能性が高いからです。

こちら、役所に行ってもらってきた資料たち


改築に入る前に踏まないといけない手続きだけでも物件によって大きく異なります。

現在のマイナスの状態をスタートラインのゼロまで整えてあげる作業です。

今回の場合、現状の建物の問題点は、

・許可なく増築されていた

・窓が、必要な性能を満たしていなかった

という事に加え、構造的な不安もあるということで、建物を使えるようにするだけで結構なお金がかかる事がわかりました。

まだ、ここを借りると決める前にご相談いただいた事は幸いで、

こんなに大変なんだったら、他を探してみる事にします。

という事になりました。

もう一軒、検討していた新築のテナントの方は、建築的には全く問題なかったのですが、家賃の問題でそちらも断念されたそうです 。

振り出しに戻ってしまった感じにはなってしまいましたが、マイナスからスタートすることは免れたので、意味のある作業だったと思います。
今回の事に限らず、建物を借りる、事業を始める  となるとどうしても大きな買い物になってしまうのでお施主さんは不安な事だらけだと思います。

それでも、保育園の足りない今の状況を少しでも改善したい、子どもたちやお母さんたちのためになれば、と決意されたお施主さんの手助けになれたら、私たちも建築に関わっている意味をもらえる気がします。

頑張る人たちのために頑張れる仕事をやっていきたいなぁと思う日々でした。
Life&Work(ライフアンドワーク)

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