まずは解体工事から。
改装工事の場合、解体してみないと分からないことがいろいろとあります。
もちろん、解体前に施工者さんと現場を調査し、さまざまなことを想定して計画していきますが、工事が始まってからの決定としておく内容もあったりします。
なので、解体工事に立ち会い、現状を確認するのが工事が始まって最初の大事な仕事です。
改修工事は新築と違って、工事期間が短いので、着工してからはいろいろなことを早め早めに決めていきます。
解体したばかりですが、仕上げの壁紙を選んでいます。
今回はお施主さんのご要望で薄いグレーの壁紙を探しましたが、なかなか色、パターンともにこれ!というものが見つからず、合計5社のメーカーの数百枚の壁紙から、数十枚のサンプルを取り寄せて何度も何度も現場の光の中で見比べて決定しました。
気になっていたカビについては、内部の仕上げをはいでみると、表面には出てきていなかった場所にびっしり!
お施主さん、施工者さんと現場を見ながら相談し、コンクリートを削ってカビを除去後、防カビ塗料を塗り、断熱材を施工して新しい仕上げをすることになりました。
もともとの期の下地の裏や窓際の濃い色になっているのがカビです。
元の木の下地を撤去し、コンクリートを削ってカビがきれいになくなりました。
防カビの塗料を塗っていきます。

断熱材を施工し、新しい木下地を組み、壁紙を貼るためのボードを張っていきます。
これでもうカビ臭いお部屋とはおさらば!
しかし、これだけでは、湿気のたまる環境自体は変わりません。
そこで、部屋と部屋の間に窓を設置!
右が工事前、左が工事中です。奥の部屋には窓が1つしかなく、特にカビが発生していました。さらに、エアコンも設置できない環境でした。
新しく設置した窓によって、手前の部屋(LDK)の窓と奥の個室の窓を開ければ風が通るようになりました。
手前の部屋のエアコンの風も奥まで届くようになり、明るい窓からの光も届くようになって、本当に快適なお部屋に変わりました。
改装の場合、予算に応じてどこまで手を付けるか、どこを我慢するかという選択を見積もりを見ながらやっていきます。
そのため、LDKにお金をかけて、個室は我慢しようかということがよくあるのですが、LDKを快適にしながら、個室の環境も改善することができて一石二鳥。

個室の方から見るとこんな感じ。
下の窓はFIXで上は回転式になっています。
Life&Work(ライフアンドワーク)